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【天使の羽音】Wheel of Fortune
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2008/07/09(Wed)
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何か…あったのかな?
いつもと感じが違う。 だから、思わず来ちゃったけど…… キャナの背後にクリムゾンの姿を確認した露華(ルーファ)が、一瞬「ぁ…」っという表情を見せる。 それに気付いたキャナが振り返るより早く、クリムゾンの明るい声が聴こえてきた。 「ルゥちゃん、アンジェさんはどうしたの?」 「ダンスに誘われて、今は……ぁ、あそこに…」 さっきとは微妙に違う声のトーン。 此処で何か…? キャナは、自分でも無意識に、露華を庇う様に少し前に出ていた。 一瞬驚く露華。 だってキャナは、滅多に公の場に出てこない存在で…。 だから、むしろ自分がキャナの姿を隠そうと思っていたのに。 ほんの少しだけ高い位置にあるキャナの横顔を見ながら、露華は微笑みとも苦笑いともつかない表情を浮かべた。 そう…この人は、いつも…… 「…で、こちらは?」 何となく…刺すような視線を目の前の少女から感じたクリムゾンが、貼り付けたような笑顔で露華に訊ねる。 けれど、すぐには返答がない。 2人とも、何となく口篭もっている。 「……もぅ、帰るよ」 そっと…露華にだけ聴こえるように言い、微笑みながら頭をぽんぽんと軽く叩く。 そして、白いドレスをふわりとひらめかせて、キャナはその場から姿を消した。 薄い天色の髪と、白い雲を織り上げたようなドレス。 露華と話していた少女。 クリムゾンは、少女が居た場所を、暫くぼんやりと見つめていた…。 「今、誰か居なかった?」 突然視界に入ってきた紅(あか)に、一瞬どきっとする。 見ると、そこには黒地に紅い薔薇をあしらったドレス姿の沙姫(さき)が立っていた。 「…いや、俺とルゥちゃん以外誰も居ないよ」 どうしてそう答えたのか…? 自分自身でも判らないまま、クリムゾンは沙姫の手を取り、再びダンスの輪の中に紛れていった。 |
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